東京下町、中層オフィスが建ち並ぶエリアにできた30室のホテル。間口が狭く奥行の深い敷地ですが、その奥行を都心の喧騒から距離を置くために活用する計画にしました。
フロントへは、テナントスペース脇の路地を抜け、奥へと導かれるようにアプローチします。フロントと隣地との隙間にできた小さなスペースを光庭にし、街の喧騒を遠ざけた静かな空間が旅人を迎えます。
オフィスビルが睨み合う外部に客室から窓を開けたくなかったので、ファサードと窓との間に避難用のバルコニーとヴォイドを挟みました。
スリット状のヴォイドを介して客室に光が射し込み、街の気配が感じられます。東京の賑わいを堪能した旅人が、喧騒から距離を置き、深い眠りにつけるホテルを目指しました。