RC造集合住宅のペントハウスの改修。細かく割られていた部屋の間仕切りを撤去し、土間でつなぎました。元々の構造体と部屋割りに生じていたズレが、新たに貫通する土間によって強調されます。ひとつながりの土間は、ズレによって緩やかに分節され、限られた空間に小さな場所がたくさんできました。
改修設計において、既存の構造体は絶対的な与件であり、その構造との整合が肝心です。このペントハウスでは、クセのある躯体の形状を無理に隠さず、必要以上に見せることもせず、既存躯体と手を取り合うことで、表情豊かな空間をつくりました。